性善説の効率の良さ



オズビジョンは創業当時、開発が納期を遅れた上に、

バグだらけのものが出来上がり倒産しかけました。

また、制度や環境が整っていない中社員数が増えて、

人事トラブルが深刻になり、社員の30%が辞めたこともあります。


その度に要件定義や仕様書をちゃんと作り込もう、人事制度をちゃんと作り込もうと、

計画やマネジメントに躍起になってきました。

失敗しないために、柔軟さや創造性を犠牲にしてでも契約や規約、ルールを整備し、

色んなリスクを想定して計画を緻密に作り込もうと。
 

しかしどんなに開発やプロジェクト、社員や組織のマネジメントを徹底しても、

計画や理想通りになることの方が稀でした。


世の中では、色々なマネジメント手法が次から次へと生み出されています。

最近は不確実性を考慮した機動性重視の手法が多いですが

それでも、マネジメントにかけるコストや時間は減ってはおらず、辟易します。 


そんな中、カンブリア宮殿にも出演し、創業以来48年間増収増益をしているという 

伊那食品工業株式会社へ視察に行く機会がありました。

3万坪ある会社の敷地にはレストランやショップがあり、一般公開されています。

その敷地に清掃道具倉庫があり、何百万もする清掃機械や機材がたくさんあり、

それらを社員は好きに自宅に持って帰り、自宅の清掃にも使えるとのことでした。

その倉庫に入ってみると、鍵もなければ貸出票などもありません。

社員の方にその理由を聞いたら、

「性善説の方が効率の良いからです」

と、さらっと答えてくれました。

機材は製品の陳列棚みたいに綺麗で整頓され、

それは使った社員達によってメンテされ、整頓されているとのことでした。


また、この会社は売上目標、利益目標、営業マンのノルマもありません。

マネジメントではなく、経営理念や価値観の共有で社員の自律を促すことに重きを置き、

年月をかけて、様々なリスクを想定して事前に対応する性悪説に比べ、

リスクの高い性善説アプローチがうまく機能する文化を作りあげていました。


私もこのことを理想として取り組んできましたが、

先月のブログに書いたギルドワークスという会社と一緒に仕事をすることで、

会社同士でも性善説の効率の良さを実感することができました。


現在、事業部全体の業務コンサルだけでなく、新規事業の開発委託まで幅広く

手伝ってもらっていますが、契約書などはペラ一しかなく、

今までにないくらい効率的で柔軟性があり、会社が前進しています。
 
そして何よりやってて楽しいです。もっとすごいことができそうだと楽しくなります。


それを可能とするのは、ビジョンや価値観を共有していることと、相応のスキルがあること。

この2つだと思います。 

このどちらが欠けても、性善説のリスクが高まると実感しています。

逆にこの2つがあれば、立場や組織を超えて

性善説の効率の良さを享受できると実感しました。


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